若者と「現地」を結ぶ#3~アフリカジャーナリストの大津司郎さん~
アフリカジャーナリストの大津司郎さん第3弾!
農業支援に携わって以来、青年海外協力隊やイッテQや水曜どうでしょうなどテレビのコーディネーターなど、様々な活動をされています。
今回は「#3. 国際協力を志す前に…。」というテーマで社会貢献を仕事にする大津さんが現地で感じたことに迫ります。
*本インタビューは2019年12月時点での取材内容となります
国際協力を志す前に現実を学ぶ
活動に必要なこと
アフリカでの活動やジャーナリズムの活動をするうえで必要なスキルはなんですか。
スキルよりも感性と問題意識が大切です。
スキルは後からついてきます。
写真の技術とかは自分で学べばいいんじゃないですか。
だけど、感性と問題意識、テーマがないとジャーナリズムの活動はできないですよ。
問題意識と感性は映像に表れます。
活動を通して伝えたいこと
これまでの活動を通した考えを教えてください。
「もっと知ってほしいこと」を、みなさんに伝えたいです。
例えば、戦争で内戦で追われた母親と子どもたち。
彼女らの存在は、皆さんに知ってほしいことの1つです。
彼女らの辛さってほとんど知られていないと思うんですよ。
彼女らが発信しようと思っても伝える手段がないじゃないですか。
そういう人たちを一番伝えたいし、一番大切にしたい。
もっともっと日本の若い人に知ってもらいたい。
写真や映像を観て、皆さんは「こんな人たちがいるんだ」と知って欲しいです。
しかし、それだけでは伝えられない本当の彼女らの辛さがあります。
だから、関心があれば一度でいいから、自分の目でみて、体感してほしいですね。
これからの国際協力
これからのアフリカ支援や国際協力の流れについてどうお考えですか
NGOやJICAの枠組みからもう1歩も2歩も出てほしいです。
もっと新しい枠組みが築かれて行かないとまずいと思うんです。
今って協力隊やJICA、NGO、これらは既存の技術として存在するけれど、ある意味ずっと同じ形式でやっているわけじゃないですか。
今までの既存の枠を超えた国際協力活動のあり方を出していただきたい。
出さないと、日本の国際協力業界の成長が止まってしまいます。
今までに十分貢献はしてきたと思いますが、常に時代は変化しています。
だからこそ新しい方法を社会全体で切り開いていかないといけない、そう思います。
読者へのメッセージ
国際協力を志す人へのメッセージをお願いします。
「国際協力」や「支援」。
これは魅力的なことだと思いますし、ぜひやってもらいたいです。
だけど僕は、その前に現実を勉強することが大切だと思っています。
現地で何が起きているのか、なぜこうなっているのか、誰と誰がどうして戦っているのか…
そしてなぜ貧困があるのか。
今、若い人の間で、国際問題のジャーナリストを目指す人がほとんどいないのが残念です。本当はすごく面白い仕事です。
紛争の向こうに貧困がある、貧困があるから紛争やテロがあるのかもしれない。
まずその現実を優先的に学んで欲しいです。