学生社長の等身大の姿#2〜株式会社Ay代表村上采さん
今回インタビューさせていただいたのは現役大学生でありながらファッションブランドAyの代表を務める村上采さんです。
第二弾ではAyを立ち上げるきっかけや、等身大の村上さんの姿に迫りたいと思います。
第一弾では、「この大学生すごすぎる!」と思った方も村上さんを身近に感じていただけるのではないでしょうか?
村上采
株式会社Ay代表取締役
慶應義塾大学
高校1年生の時にアメリカのミネソタ州へ1年留学し、南アフリカ人との出会いからアフリカへの興味を持つ。
大学入学後アフリカのコンゴ民主共和国へ二度渡航し、現地とともに衣服生産をするアパレルブランドAy(アイ)を立ち上げる。
2020年6月に株式会社Ayを設立し、郷里である群馬県伊勢崎市の絹織物を生まれ変わらせるラインを発表する(9/12)
*本インタビューは2020年7月時点での取材内容となります
アフリカ×ファッションのきっかけ
アフリカに興味を持ったきっかけは何だったんでしょうか?
きっかけはアメリカのミネソタ州に留学していた15歳の時に、南アフリカの留学生と出会ったことです。
私が通っていた学校では人種間のヒエラルキーがとても強く、アジア人としてヒエラルキーの中でどう生きていくかを考えていました。
しかし、南アフリカの留学生は黒人であることを自分の強みにして、自分が表現したいものを表現し、周りを変える力を持っていたんです。
彼と出会った時に、「アフリカにはこういう人が多くいるんだ」と思いワクワクしました。
それからアフリカをもっと知りたいと思い語学などを勉強してきました。
ちなみに、ファッションに興味を持ったきっかけは何でしょうか?
物心ついたころから毎週服屋さんを巡っていました。
毎回買えるわけではなかったので、コーディネートを考えて妄想していましたね。
活動の原動力はワクワク
活動の原動力となっているものは何ですか?
0から1、1から10、10から100を自分の力で生み出すことへのワクワク感です。
では現地への貢献の使命感よりもワクワク感の方が村上さんの中では大きいのですか?
そうですね。ワクワクの方が大きいです。
何よりも「自分が何をやりたいか」が重要です。
主人公は自分で「私」が主語なので、「現地」が主語にはなりません。
私は自分がやりたいことを地域の頑張る人と一緒に取り組みたいので、その人たちのやりたいことも実現できるよう一緒に頑張っています。
自分がやりたいことをやりながら、現地とともに成長していく姿が理想です。
自分のやりたいことをいろんな人と一緒にやることによるワクワク感が原動力になるんですね。
そうですね。
頑張る人はすごくかっこいいし、私もワクワクをもらえます。
そして、「この人とだったらもっとすごいところまで行ける」っていう夢が見られるじゃないですか。
自分も相手も夢を持っているからいろいろなことが可能になります。
このような相乗効果がすごく大好きで、ワクワクします。
就職ではなく起業という選択
なぜ就職ではなく起業しようと思われたのでしょうか。
解決したい問題や達成したい目標のためには、就職ではなく自分でそれに向かって取り組みたいと思ったことが一番の理由です。
今の活動が形になってきたタイミングで終わらせてしまうことは想像できませんでした。
もちろん就職して副業で行うことも考えたのですが、やりたいことのスピードが落ちてしまうと思いました。
他の学生と違う道を進むことに不安はありませんでしたか。
就職ではなく起業の道に進むことはすごく不安でした。
ですが、不安は一つ潰してもまた出てくるので不安を抱えながら進んでいます。
また、起業家のコミュニティなどでもっと頑張っている人の存在を知ったり、彼らから刺激をもらえたりすることはすごく励みになりました。
鍵は少しの行動力
今の活動をしていて一番必要だと感じたスキルを教えてください。
行動力です。
例えば、ツテや繫がりがないと一歩進めないときに、いろんな人と話して「こういう人いない?」って質問したり、自分のやりたいことを伝えたり。
次につなげるために一歩踏み出す行動力が大事だと思っています。
そして、行動力を身に着けるためには自分と向き合うことが重要です。
読者の中には自分と向き合うことの難しさを感じている人もいると思うのですが、村上さんはどのように自分と向き合われましたか。
心の中にある気になっている点やモヤモヤしている点をノートに書きだしています。
そして、モヤモヤしていることの原因と向き合うようにしています。
自分と向き合う時間によって自分のやりたいことが明確になるので、次への小さなきっかけや行動力につながるのではないでしょうか。
私は他のメディアさんにも取り上げていただいており、皆さんの中には完成された私のイメージがあるかもしれません。
しかし、私自身経営者としても学生としても「やりたいことは本当にこれなのか?」と問いかける時間はすごくありますし、これからも大切にしたいと思っています。
次回予告
自分と向き合い、起業という道を選んだ村上さん。
次回は、お洋服づくりの拠点の一つであるコンゴでの体験談に迫ります!