「同じ目線でアフリカを感じる」#2 〜旅人 小島英久さん〜
前回に引き続き、アフリカ54か国をめぐる旅に出た小島英久さんにお話を伺いました。
教師経験を生かしながら、旅の様子を発信されている小島さん。
第二弾では、「同じ目線でアフリカを感じる」をテーマに小島さんの活動についてより詳しく迫っていきます!
小島英久
アフリカ54か国制覇の旅。
小学校教師として10年間勤務。
そのうち2年間を青年海外協力隊としてナミビアで過ごす。
2019年に教師を退職し、アフリカ54か国の旅に出る。
ブログやSNS、YouTubeでアフリカの情報発信をしている。
http://kojimateacher-goestoafrica.com/
*本インタビューは2020年5月時点での取材内容となります
大切にしている考え
大切にしている考えを教えてください。
「教えてもらう」姿勢と、「やってみる」ことです。
協力隊時代に、学ぶことに貪欲な子ども達の姿を見て感じました。
教員は常に目の前の子どものロールモデルなので、正しくあろうとしなくてはならないんですよね。
正解なんてないのに。
いつの間にか「自分はこれでいいんだ」と狭い世界の中で、どんどん価値観や考え方が凝り固まっていくような感覚になっていました。
そんな自分の価値観や考え方が、ナミビアの学校では通用しません。
自分の中の「正しい」が絶対ではないということをアフリカが教えてくれました。
当時の私にとってはものすごく衝撃的で、良い薬になった気がします。
ただ、できないことがたくさんあると認識した時に、自分を否定するのではなく教えてもらうことが大切なんだとも学びました。
そこにプライドは必要なく、自分にできないことは教わる。
それは相手が上だろうが下だろうが関係ないんですよね。
このように考えるようになった時、自分の世界観は全く変わりました。
大人になるほど「わからない」と言えなくなってしまうけれど、わからないことがあるって世界が面白くなる。
そして、面白いからいろんなことにチャレンジしてみたくなる。
チャンスはすごく大事で、行動すると世界は広がり、まだ知らないことがあるとわかるのでまた新しい興味が生まれます。
常に学び続けることを意識する中で、この二つの「教わる」そして「やってみる」は大事にしていますね。
旅をする上で気をつけていること
旅において、現地に溶け込む力、コミニケーション力はどのように身に付けていきましたか?
謙虚な姿勢を保つことです。
尊敬の気持ちは、コミニケーションスキルとして大切なことだと思います。
言葉遣いだけじゃなくて、姿勢としてもです。
そこは絶対に万国共通だと思うんですね。
あとはやっぱり、現地の人に溶け込むためには上でも下でもなく、同じ立場になって話すことです。
アフリカでよくあるのが、特別待遇をされるんです。
アジア人はお金持っているから、2人分払ってくれればバス出るよって言われるんですけど、それは丁寧に断るし、現地の人と同じように乗りたいって言います。
難しいですけど、海外でのコミュニケーション能力では大事だと思いますね。
言語力はどのように身に付けていったんですか?
もともと英語は全然しゃべれなくて、中学高校レベルの英語力でした。
英語脳になったのは、青年海外協力隊での70日間の訓練です。
みんな考えていることを頭ではしゃべれているのですが、それをアウトプットするのはやっぱり経験だと思います。
そして、外国語を上手く喋りたかったら、やっぱり結局は国語です。
国語をないがしろにすると英語は喋れないんです。
自分が思っていることを上手く伝えるにはどうすればいいかを、国語でしっかり身につけておくと、英語でも通用するんだと青年海外協力隊でわかりました。
本気出せば70日でできるようになります。
個人と組織の違い
個人として、もう一つは協力隊として現地と関わる中で、その二つの関わり方のメリット・デメリットがあればお伺いしたいです。
個人の一番いいところは、自分がしたいようにできることです。
活動量、行動量が増えるので個人の方がインプットできる量は多いですね。
協力隊など組織のいいところは、活動の目的が明確にあるところ。
自由度は低いですけど、目的が明確だと行動しやすいと思うんですよね。
2年間この学校で先生として活動してくださいって言われた方が、他のことに頭を使う必要がなくて、集中して活動ができるんです。
個人だと常に自分で目標を意識していないとただの旅になってしまうので、目標設定の点で考えると、組織の方がより明確に、すぐアクションが起こしやすいと思いますね。
準備も自分でするし、1から経営案を作っているような感じなので、大変かもしれませんがやりがいがあるのも個人の方だと思います。
活動を通じての困難
活動を通じての困難やどのように乗り越えたかを教えてください。
自分は困難を困難と感じないんですよね。
自分に降りかかる出来事は全て必然で、必要で、ベストだと常に考えています。
その時には全くわかっていないのですけど、それが絶対自分の人生のベストなことであると常に意識しているんです。
これは必要でベストなことだから、じゃあそれは乗り越えなくちゃいけないと思っているので、「うーわ最悪だ」と凹むことはまずないです。
困難が出てきても「じゃあ自分ならどうしようかな」と受け入れて、乗り越えるというイメージです。
絶対に乗り越えられないことはない。
次回の第三弾は、小島さんの今後の展望や、読者の方へメッセージをお伝えしていきます!