社会貢献する上で「直接関わることが最善ではない」と考える想いとは?!#1〜プルデンシャル生命保険 後藤寛幸さん〜
プルデンシャル生命保険で働きながら、Cambodian Children’s TrustというカンボジアのNPO団体でも、ご活躍されている後藤寛幸さんにお話を伺いました。
後藤寛幸
キャリアサマリー
1995年1月16日生まれ。長野県出身。
大学生時代にカンボジアへボランティアとして二度渡航。そこで孤児院ビジネスの問題を知る。看護系の大学卒業後、都内の病院で看護師として働く。
その後、プルデンシャル生命保険へ転職。
同社でライフプランナーとして務める傍ら、Cambodian Children’s TrustというカンボジアのNPO団体に寄付をしながら情報発信の立場としても活躍中。
*本インタビューは2020年5月時点での取材内容となります
現在の活動
現在はどんな活動をされていますか?
現在は、プルデンシャル生命保険にて、ライフプランナーとして働きながら、Cambodian Children’s Trust (略称CCT) というカンボジアのNPO団体に収入の1%を寄付し、同団体の情報発信も担当しています。
CCTは、行政の金銭的な支援を受けながら、孤児院ビジネスの解決を目指すNPO団体です。
(孤児院ビジネスとは同情を誘い、支援や寄付を集めるために、貧困家庭の親が自分の子に「偽」の孤児院での生活を強制し、故意に可哀想な子だと見せかけることでお金を集めるビジネス。子どもたちをお金を集めるための「商品(道具)」のように扱うなどの問題となっている)
まず、私が生業としているプルデンシャル生命保険での仕事では、お客様にオーダーメイドの保障として生命保険を設計しご案内しており、それと並行して死亡保険金を社会貢献団体などに遺すこともできる「生命保険信託」の普及に注力しています。
弊社の生命保険契約を保有するお客様は、プルデンシャル信託株式会社と契約を結ぶことで、当社が指定する公益社団法人等に死亡保険金を遺すことができます。
生命保険信託にはそのような仕組みがございます。
日本における生命保険の世帯加入率は約9割と非常に高く、社会貢献に大きなインパクトのある資金を遺すチャンスがあります。
つまり、生命保険信託の普及は、誰しもが親しみやすい生命保険という方法で社会貢献に参加できる社会の実現を意味するのです。
また、保険会社での仕事とは別のCCTの活動に関しては、情報発信を日本人の立場として行っています。
同団体のメンバーの中に日本人は私一人しかおらず、今後CCTのホームページの日本語訳をやらせていただく予定がございます。
プルデンシャル生命保険での活動のやりがいがあればお聞きしたいです。
1人のお客様の人生に寄り添う度、自分の人生が広がる感覚にやりがいを感じます。
それは、目の前のお客様の人生や将来について無我夢中で考え、お客様の利益最優先で仕事をすることでしか体感できません。
お客様が様々な状況・環境の中で、これからも自分らしさを大切にしながら生きるためには経済基盤を整える必要があります。
そして、お客様にとって大切にしたいことを軸に、ライフプランナーは経済基盤を整えるための対策を立て、それを実現できるまで、寄り添います。
その結果、これからも夢に向かって自分らしく生きていけると報告を受けると、お客様の人生に何か良い影響を与えられたのかなと嬉しい気持ちにもなりますし、やりがいを感じます。
理想とする社会
理想とする社会となぜそこに自分が関わりたいのか教えてください。
思いやりが人を傷つけてしまう社会を無くしたいです。
例えば、孤児院へのボランティアは「孤児院ビジネス」と呼ばれる社会問題を誘発する可能性があります。
貧困家庭の子を親元から引き離し、その子どもはボランティアからの支援や寄付を集めるための売り出し看板のように利用されています。
そして、そのような孤児院にボランティアに行くことは、孤児院ビジネスを助長しかねません。
そのボランティアに参加した私は、子どもたちを傷つける立場になってしまった経験があるのです。
「役に立ちたい」と考えて行動した結果、逆に誰かを傷つけてしまうことがあります。
社会問題の裏に潜む深刻な問題を知らないまま、表面的な現象だけを見ていても本質的な支援はできず、逆に悪影響を及ぼしてしまいます。
本質的な問題を見極めた上でアプローチすることが大切です。
その上で、誰もが素直に参加し、思った通りの貢献ができる社会の仕組みが当たり前になることが、私の理想の社会です。
大切にしている考え
現在の活動をする上で、大切にしている考えや哲学や、その考えをもった原体験があれば教えてください。
社会に貢献する上で「直接関わることが最善ではない」という考え方を大切にしています。
国際協力の界隈でよく言われる「学生のうちは興味あったのに、就職したら離れていく」ことに疑問を感じるのです。
直接的に国際協力に携わっているように見えなくても、縁の下で社会・世界のために働いている人は大勢います。
その役割を知り、互いに尊敬し合うことが、社会貢献への第一歩だと信じています。
自分に合う国際協力の形で、無理なく関わり続けられるのが良いと思います。
私の場合は、それがライフプランナー×寄付という関わり方でした。
国際協力しているように見えないライフプランナーという仕事をしながら、自分なりの国際協力の形を実現しています。
一見、国際協力と関係ないように見える企業でも国際協力への携わり方は生み出せると思います。そういう関わり方も今後増えていけば良いと思っています。
次回は後藤さんが体験した困難なことや、活動する上で必要なスキルについて紹介します!