協力隊とJICAを経験して感じた生の声 #2 ~JICA 原祥子さん~
今回インタビューしたのは、JICAでアフリカの中小企業支援をしている原祥子さんです。
第2弾では、普段なかなか知ることが出来ない、協力隊やJICAで働いた時に感じたことに迫ります!
将来どのように国際協力に携ろうか悩んでいる方、必見です!
原 祥子
大学でBOPビジネス&ICT4Dについて勉強。米国Bellevue大学1年留学。
新卒でICT企業で法人営業。
その後、アフリカの現場をみたいと、海外協力隊としてマラウイでコミュニティ開発として活動。
現地の方60人と炭ビジネスを構築。
その後は経験をアカデミックから見直すため、英国サセックス大学IDS Globalisation, Business and Developmentにて修士取得。ICT4D×アフリカ×農業について研究。
2ヶ月WASSHA株式会社にてインターン。
現在は国際協力機構(JICA)に所属。
*本インタビューは2020年5月時点での取材内容となります
協力隊のメリット・デメリット
協力隊の活動を通して感じたメリット、デメリットを教えてください。
協力隊のメリットは3つあります。
①国際協力の沢山の関係者と繋がりを作れる
現地では、ドイツやイギリスなど様々な国から派遣されている開発機関の方やコンサルタント、NGOの方と会うことができます。
また、協力隊に派遣される前の派遣前研修や任地で、同じような興味関心をもった、多様な人たちに出会うことができます。
若者から年配の方、看護師から教師、自動車整備経験のある方など多様なバックグラウンドを持つ他の協力隊員との出会いは、人生で貴重なものになるかもしれません。
②現場に入って、村人と同じ目線を共有できる
協力隊はポジションにもよりますが、農村で働いたり、途上国の政府組織や学校、病院など現地の人が同僚になって働いたりすることが多いです。
それぞれの現場に入り、村人と一緒に活動を行うことで苦労を共にし、村人と同じ目線を共有する貴重な経験を得ることができるかもしれません。
③様々な人生を歩んでいる人と出会い、視野が広がる
協力隊で印象的だったことは、マラウイで出会ったドイツ人の女性です。
彼女は70歳くらいで、仕事を引退後、「将来アフリカに住みたかったんだ。」と1人でアフリカに来て、可愛い家を建てて住んでいました。彼女と出会い、自分の人生は選べるのだと教わりました。
日本で生活しているとなかなか出会えないような出会いが、一歩飛び出すとあるかもしれません。
一方で、協力隊に行くデメリットは、日本のビジネス市場から離れることだなと思います。
国際的な人材の需要が高まっているため、協力隊の活動への理解は進んでいます。
しかし、協力隊に参加すると日本ビジネスの環境から2年離れることになります。
協力隊に行く前から、帰国後のキャリアを考えることが大切です。
ですが、協力隊だからこそ、得られることもとても多いです。
ぜひ色んな協力隊のOB・OGに話を聞いてみてください!
JICAで経験できたこと
JICAで働くことについて教えてください。
JICAで働くと、以下2点のような経験ができます。
①日本の国際協力市場の政策を知ることができる
日本の国際協力市場には、沢山のアクターがいます。
その中でもJICAは、ODAの政策レベルのことを決めたり、プロジェクトの監督などを行ったりしているため、国際協力の大きな動きを知ることができます。
②国レベルのダイナミックな仕事に携わることができる
ODAで行われている国際協力のメリットは、国レベルで仕事に関われることです。
世界規模で地域ごとの国際開発の戦略を考えたり、プロジェクトのマネジメント経験ができるのは、JICAならではだと思います。
第3弾では原さんの理想とする社会や、社会課題解決を目指す方へのメッセージをお伺いしました!
原さんの温かいメッセージで、自分のキャリア構築に向けて気持ちが高まること間違いなし!