
アルゼンチン留学で見えた社会貢献を仕事にする手段#2~株式会社Liberty代表 三上結香さん~
今回は株式会社Liberty代表取締役の三上結香さんにインタビューさせていただきました。
第2弾では、アルゼンチン留学の経験から、起業を決意されるまでの経緯に迫ります。
大学3年生の時に世界学生環境サミットin京都の実行委員を務める。その後アルゼンチンに1年間留学、留学先でもボランティアや課外活動に積極的に取り組む。その中で自分のキャリアの軸を見つけ、帰国後はNTTコミュニケーションズ株式会社に就職。
社会人1年目で起業を決意。
会社の仕事と並行しながら準備を進め、株式会社Libertyを設立。
現在は、代官山にてエシカル・サステイナブル・ヴィーガンをコンセプトにしたセレクトショップ「style table DAIKANYAMA」を運営しながら、経営コンサルティング、人材育成、ベンチャー企業の立ち上げ、講演など幅広く活動中。
*本インタビューは2020年10月時点での取材内容となります
社会課題に興味を持ったきっかけ
三上さんが社会課題に関心を持ったきっかけは何ですか?
社会課題に関心を持ったきっかけは、学部の友達に世界学生環境サミットin京都の実行委員に誘われたことです。
世界から学生を同志社大学に集め、環境問題について議論し、それを洞爺湖(とうやこ)サミットに学生意見書として提出するイベントでした。
その実行委員会の仲間が社会課題に対して意識が高く、自然と関心を深めていきました。
アルゼンチン留学を通して得た軸
アルゼンチンに留学された理由は何ですか?
アルゼンチンには、政治経済で有名な大学があるので留学したというのが表向きの理由です。
ゼミを選択するときに、中南米の政治を研究テーマにしたかったのですが残念ながら担当の先生がゼミを開講されておらず、選択肢がなかったのです。
そのため、中年米の政治を勉強するには現地に行く必要がありました。
裏の理由は、当時学生サミットで一緒に頑張っていたメンバーが留学してしまったからです。(笑)
サミットが6月に終わって、9月からみんな留学に行っちゃったんですね。
当時、留学は全く考えていませんでしたが、みんながするなら私もしなきゃと思いました。
しかし、大学の協定校を探すと、募集がほとんど終わってるんですよ。
唯一残っていたのが、アルゼンチンとメキシコとチリ。
そこには翌年の2月から行けるプランがあり、申し込んでみるとアルゼンチンの大学に受かり、無事留学することができました。
その当時、歩んでいきたいキャリアは決まっていましたか?
アルゼンチンに留学していた時から、社会貢献を仕事にしたいと思っていました。
その方法として3つ考えていました。
1つ目は外交官になって、国レベルで仕事をする方法。
2つ目は、企業に就職し、経済活動を通して社会貢献をする方法。
そして3つ目は、NPO・NGOに入って、草の根レベルで社会貢献する方法。
もともと2年生の時は、外交官になるために勉強を始めていました。
しかし、留学をしてわかったのですが、アルゼンチンではほとんど政府や警察が機能していなかったのです。
みんな国を信じていないんですよね。
そういう状況を見て、国レベルで仕事をしてもどれだけ国民の生活に直結したことができるのか疑問に思いました。
また、アルゼンチンでは草の根のボランティア活動にも挑戦しました。
直接的に関わることができて、やりがいもあり楽しかったのですが、自分の生涯を考えた時に、この活動はすごく点レベルというか、とても地道というか。
社会的影響は少ないなと感じて、自分には何ができるのだろうと一年間考えて続けました。
その時に、お金をあげたりサポートをしたりしても、自力で生活できない限りは全く持続可能な活動にならないし、自分が本当に良い活動をしているかもわからないと思いました。
一方で経済活動は、発展すればするほど、より世の中に雇用を生み出せます。
経済発展を通じて、その人たちが仕事に就いて、自分で生活できる基盤を作りたいと考えました。
なので、企業に就職して、経済活動を通して世の中に貢献しようと決めて、日本に帰ってきました。
NTTコミュニケーションズへの入社の決め手は、インフラ関連の事業を行っているため、絶対に必要とされている仕事であり、海外にも支店があったためです。
起業の魅力
起業のどのようなところに魅力を感じましたか?
就職する時に、経済活動を通して社会貢献をすることを軸にしていました。
その先には、雇用を生み出したいという想いがあったのです。
企業では、自分が頑張れば成果が出て、世の中に価値が還元されると思っていました。
しかし、起業は自分でマーケットも作れて、自分で雇用を生み出すチャンスがあるわけです。
自分がダイレクトに世の中に働きかけられるところに魅力を感じました。
ーーー次回予告
次回は様々な事業を展開される、経営者としての三上さんに迫ります。
結果の原因は自分にある、起業家に大切な心構え
今回は株式会社Liberty代表取締役の三上結香さんにインタビューさせていただきました。
第3弾では、三上さんの起業に対する考え方について、さらに深くお聞きしていきます。