ようこそ『国際協力のテーマパーク』へ#1 ~DREAM-Hack代表 菅勇輝さん~
今回インタビューさせていただいたのは、NPO法人DREAM-Hack代表の菅勇輝さんです。
第一弾では、「国際協力のテーマパーク」をテーマにネパールでの現在の活動について伺います。
さあ、入場チケットを持ったかい?
それでは行こう、ワクワクの世界へ。。。
菅 勇輝
大学生の時にネパールに学校を建てるために学生団体を立ち上げ募金活動を行う。目標金額を集めるものの、現地のNPO団体からの連絡が途絶え、結局お金が行き届かない結果となる。
大学卒業後、ベンチャーの広告会社に勤めるものの、入社一年後に高梨沙羅選手のガッツポーズに魅せられて、会社を退社しネパールで国際協力活動を再開する。
*本インタビューは2020年6月時点での取材内容となります
現在の活動
DREAM-Hackが行っている活動を教えてください。
主に3つのエリアでの活動を行ってます。
・Z世代エリア(コミュニティ事業・派遣事業)
学生を中心に、若い世代における国際協力人財の育成を通して、ミライのソーシャルワーカーを育てています。
・ソーシャルビジネスエリア(トレード事業)
ビジネスの手法を用いて社会課題を解決しています。活動を通してしっかりと利益を出すことによって現地のイノベーションを継続して創出できます。
・国際開発エリア(国際開発事業)
ネパールにおける様々な社会課題に対し、それぞれにあったソリューションを提示して、誰もが自分の可能性を信じられるプロジェクトを実施しています。
DREAM-Hackが掲げる「国際協力のテーマパーク」はどんな想いが込められてますか?
学生だからできない。社会人だから偉い。
そんなことはないと思っています。
国際協力には携わる人すべてに役割があると私たちは考えています。
そんな誰もが国際協力の舞台で活躍できる、ワクワクできる場所を作っています。
「国際協力のテーマパーク」を作ろうと思ったきっかけはなんですか?
きっかけは、学生の時に言われた「学生だからできない」という言葉でした。
NPOを立ち上げるきっかけにもなったんですけど、学生のときに学校建設をしていたんですよ。
結果的に現地で協力していただいてたNPOとの連絡がつかなくなってしまって、目標であった学校建設ができなかったんですけど。
「学生だからできない」というパワーワードにもある通り、そういった言葉をNPOさんからかけられたんです。
学校ができない理由を学生のせいにされたんです。
「いや待てよ。」
学生は確かに長い時間がかかります。
企業だったら一瞬で出せるお金に3年間かかったりする。
でも学生にだってできることだってあります。
NPO 、学生、企業それぞれの役割があると思います。
いろんな声を聞いて、それぞれがやりたいことができる場所を作りたいと思いました。
結果、人材育成などを通してネパールの最終的な課題解決につながれば、僕らのNPOの役割としては、いいのかなと考えています。
実際に「国際協力のテーマパーク」という言葉は去年の9月にできた言葉で、それ以前は全然国際協力のテーマパークではやってなかったんです。
しかし、色々事業が生まれてきてしまった結果、結局僕らがやりたいことは何か考えまとめたのが、国際協力のテーマパークでした。
BIKAS COFFEE 〜ゆめ・ビジョンを添えて〜
BIKAS COFFEEの活動を教えてください。
これは、ソーシャルビジネスエリアでの事業です。
ネパール農村部の産業活性と出稼ぎによる人口流出の課題を解決するため、持続可能な栽培方法(アグロフォレストリー)で、コーヒー農家さんの収入向上に向けた取り組みを行っています。
そんな社会課題を解決するコーヒーを通して、社会をより良くしていきたいと感じる価値観を持った人(消費者)同士を繋ぎ、そこからまた新たなソーシャルアクション(=GLOBALACTION)を考えていくコミュニティを運営しています。
BIKAS COFFEEが広がることによって作りたい世界を教えてください。
ネパールの社会課題解決はもちろん、コーヒーという手に取りやすいものを通して、社会をより良くしていくアクションを開発していき、誰もが社会に貢献できる経済社会を作っていきたいです。
一杯のコーヒーを通してGLOBALACTIONの関係人口を増やすことを目的とています。
BIKAS COFFEEは一般のコーヒーと比べるとかなり高い値段設定だと思うのですが、その値段で勝負しようと決めた覚悟を教えてください。
国際協力に携わる人を増やしたいと考えたときに、関係人口を増やせるようにと思ってこのコーヒーを売ろうと思いました。
しかし、もともと、このコーヒーをコーヒーとして売ろうと思っていなかったです。
コーヒーをコーヒーとして売るには、時代に合わせるとなると「スペシャリティーコーヒー」としての確立が必要だったり、安くたくさん捌くしかなかった。もともと原価の高いネパールのコーヒーを売っていくには、何か他とは違う魅力が必要だったのです。
最初はフェアトレード商品として売ろうかと思ったんですけど、認知され買っていただくにはエシカル志向を持った人しか手にとってもらえにくく、めっちゃハードルが高くなると思いました。
そこで、コーヒーを買うことで誰もが国際協力に携われる市場を作りたいと考えたときに、このコーヒーが生産者と消費者をつなぐものではなく、同じ価値観の消費者と消費者を繋ぐものにしたいと考えたんです。
そこをつなげるコーヒーになれたら、もちろん社会課題を解決できるし、それを買うことで応援していく人たちもできます。
結局BIKAS COFFEEを美味しいコーヒーとして売っていくよりも、美味しいコーヒープラスアルファー何かで売っていかなくてはいけない。
そうしないとコーヒー業界にも埋もれてしまいます。
市場に入るではなくて、市場を作っていく。
それでこの価格帯にしました。
▼オンラインショップはこちら
https://bikascoffee.stores.jp
▼グッズ販売はこちら
https://suzuri.jp/BIKASCOFFEE
次回は、菅さんの行動力の原点や就職後に国際協力の道に戻ってきた経緯をお伝えします!